CBMの計算方法と、コンテナが常に満杯にならない理由

海上運賃は容積(ボリューム)または重量のどちらか大きい方に基づいて請求されます。ここでは、CBMの仕組み、スペック表の数値と実際のコンテナ積載量の違い、そして見積もりを狂わせる3つの間違いについて解説します。
CBMは単なる立方メートルです
CBMとは立方メートル(cubic meter)の略です。3つの寸法をメートルに換算し、それらを掛け合わせます。計算式はそれだけです。
CBM = 長さ(m) × 幅(m) × 高さ(m)
60cm × 40cm × 50cm のカートンの場合:
0.6 × 0.4 × 0.5 = 0.12 CBM
これが100個あれば、12 CBMとなります。
ここまでは小学校レベルの算数です。輸出業者が損失を出すのは、ここからです。
容積または重量、いずれか高い方で支払います
海上LCL(混載便)の価格設定では、船会社やフォワーダーはレベニュー・トン(R/T)で請求を行います。ルールは単純です。
レベニュー・トン(R/T)のルール
1 CBMは1,000 kgと同等として扱われます。出荷物のCBM数値と重量(トン)を比較し、数値が大きい方に基づいて料金が請求されます。
2つの例:
衣類、10 CBM、1.2トン → 容積が優先。10 R/T分を支払う
タイル、3 CBM、6トン → 重量が優先。6 R/T分を支払う
軽量でかさばる貨物は容積で、密度が高くコンパクトな貨物は重量で支払うことになります。船会社側の視点ではこれは明白です。船舶は「スペース(容積)」と「デッドウェイト(重量制限)」の両方に限界があり、貨物が先に到達した方の制限に基づいて料金を請求するためです。
航空運賃は異なる計算式を使用します。 航空における容積重量は、長さ × 幅 × 高さ(cm単位)を6,000で割ったもので、キログラム単位の数値が出ます。これを実重量と比較し、高い方が請求されます。海上の計算式を航空便に適用しないでください。
見積もりを狂わせる3つの間違い
1. パレットを忘れる
圧倒的に多い間違いです。カートンの寸法だけを測り、その下の土台を忘れてしまうケースです。木製パレットは通常、高さが14〜15cm加算され、その設置面積(フットプリント)も上のカートン積み上げ部分より大きくなるのが一般的です。パレット積みで出荷する場合は、貨物単体ではなく、積載後のパレットの寸法を測ってください。
10パレットの出荷では、パレットの高さだけで合計が1 CBM以上変わることがあります。これはそのままインボイスの金額に直結します。
2. 梱包前に計測する
重要なのは、実際に計測した完成した輸出梱包の外寸です。緩衝材、二重壁の段ボール、防湿材、ストレッチフィルムなどはすべて寸法に加算されます。設計図の数値は、ほとんどの場合これらを含んでいないため、実際よりも小さくなっています。
3. 「小さい=安い」と思い込む
LCLのレートは通常、CBMを小数点以下2桁まで適用しますが、多くのフォワーダーには最低料金(ミニマムチャージ)があり、一般的に1 R/Tに設定されています。0.4 CBMの出荷であっても、1 R/T分として請求されることがよくあります。荷量が小さければ小さいほど、CBMあたりの実効レートは悪くなります。
コンテナの実際の積載量
スペック表に記載されている容量は、純粋な内部容積です。その容量を最大限に使い切れることはまずありません。

なぜ差が生じるのか
パレットは隙間なく埋められない。 内部幅は約2.35mです。標準的なパレットを2つ横に並べても、幅を使い切れないことが多く、残った隙間はデッドスペースとなりますが、その分の料金も支払うことになります。
天井まで積み上げることはできない。 荷崩れのリスクと荷役の際のクリアランス(余裕)が必要なため、上部にスペースが必要です。
ドア付近は空けておく必要がある。 ドアの開口部の高さは内部の高さよりも低く、ドアを開けた時に貨物が落下してこないようにしなければなりません。
実務上は、スペック容量の80〜85パーセントを使える容積として計画してください。
高密度な貨物の場合、20ftコンテナ2本の方が40ft 1本より有利
表をもう一度見ると、あることに気づくはずです。40ftコンテナは20ftの約2倍の容積を持ちますが、最大積載重量(ペイロード)はほぼ同じです。
コンテナ自体の自重(タレ重量)が許容重量を削り、さらに道路の軸重規制が制限をかけます。そのため、石、金属、タイル、機械などの高密度な貨物は、40ftコンテナをいっぱいに満たすずっと前に重量制限に達してしまいます。
経験則: もし貨物が容積制限に達する前に重量制限に達する場合は、20ftコンテナ2本で見積もりを取ってください。運賃は高くなるかもしれませんが、ターミナルで重量オーバーで受け取りを拒否され、積み直し(リスタッフィング)を余儀なくされるよりは安く済みます。
特殊コンテナが必要な場合
Reefer(リーファー):冷蔵・冷凍コンテナ。冷却ユニットがスペースを取るため、同じ外寸のドライコンテナよりも内部容積が小さくなります。
Open top(オープン・トップ):屋根が取り外せるタイプ。上部からクレーンで吊り込む必要がある背の高い貨物用です。
Flat rack(フラット・ラック):側壁がないタイプ。幅が規格外(OOG)の貨物や重量物用です。
Tank(タンク):液体や化学薬品用です。
- CBMは、メートル単位の「長さ × 幅 × 高さ」です。それ以上でも以下でもありません。
- 海上LCLは、CBMまたは重量(トン)の大きい方で請求されます。
- 航空便は「cm ÷ 6,000」を使用します。計算式が異なるため、混同しないでください。
- パレット積みの寸法は、梱包後に実測してください。
- スペック容量の80〜85%を基準に計画してください。
- 高密度な貨物の場合、40ftが安いと決めつける前に、20ft 2本での価格を確認してください。
特殊機材は数が少なく、高価です。これらが必要な場合は、ドライコンテナの場合よりもかなり早めに予約を開始してください。
LCLが合理的ではなくなるタイミング
CBMを慎重に計算すべき実務的な理由の一つが、この判断です。一般的な目安として、15 CBM程度を超えてきたら、LCLの見積もりと並行して20ft FCL(コンテナ満載便)の見積もりを取る価値があります。航路や時期によっては、LCLの方が高くなる逆転現象が起こります。
LCLにはCBMレートに加えて出荷ごとの付帯費用がかかり、混載作業によって輸送日数も増えます。基本運賃だけで比較すると誤った判断を下してしまいます。必ず「オールイン(総額)」で比較してください。
重要なまとめ
これらの数値は、運賃インボイスだけで終わりません
ここで計算した容積と重量は、パッキングリスト、コマーシャル・インボイス、および船荷証券(B/L)に転記されます。これら3つの書類間で数値が一致しない場合、信用状(LC)決済ではディスクレ(不一致)となり、送金(T/T)や取立決済では通関トラブルの原因となります。T flow L/C Checkerを使えば、書類を提示する前に、書類セット全体の不一致を検知できます。
Comments 0