デマレッジ vs ディテンション:なぜ追加の請求書が届くのか

運賃は見積もり通りだったのに、2枚目の請求書が届いた。コンテナの取り扱いが遅すぎるといった内容だ。これら2つの料金は響きが似ており、発生時期も近いが、全く別物である。
一言で表す違い
デマレッジ(Demurrage)は、コンテナがターミナル内に留まっている場合に適用される
ディテンション(Detention)は、コンテナを搬出した後、返却が遅れた場合に適用される
デマレッジは保管料のようなものだ。コンテナが本船から荷揚げされ、フリータイム(無料期間)を超えてターミナル内に留まると、カウントが始まる。
ディテンションはコンテナレンタル料である。荷受人がコンテナを工場や倉庫に運び、荷卸しをした後、空コンテナを返却しなければならない。返却が遅れるとディテンションが発生する。
重要なのはフリータイムの数
どちらの料金も、フリータイムが終了した後にのみ発生する。実務上の変数となるのは、何日間与えられるかという点だ。
キャリアやルートによって異なるが、通常は7日間程度である。大量荷主や契約顧客の場合は、14日や21日を交渉することもある。
重要なポイントは、フリータイムは交渉可能であるということだ。見積もりを確認する際は、運賃だけでなく、許容されるフリータイムを確認すること。フリータイムが短い、わずかに安い運賃は、最終的にコストが高くつく可能性がある。
料金の累進構造

どちらも日割りで、段階的な累進(ティア制)構造で請求される。
段階(ティア)や倍率はキャリアによって異なるが、累進していく仕組みは共通している。数日の遅れと2週間の遅れでは、コストの差は比例的なものではない。
発生原因
通関の遅延
最も一般的な原因だ。書類の問題、HSコードの分類に関する相違、あるいは検査対象への選定など、これらすべてがコンテナをターミナルに留め、デマレッジを蓄積させる。
書類到着の遅れ
オリジナルB/L(船荷証券)がなければ貨物は引き渡せない。特にL/C(信用状)決済の場合、書類が銀行チェーンを経由するのに時間がかかる。書類よりも先に本船が到着することは、日常的に起こり得ることだ。
トラックの手配不可
トラックがなければ、コンテナは動かせない。繁忙期や連休期間はこの状況を悪化させる。
返却の遅れ
荷卸し後、空コンテナを返却しなければならない。返却先デポが遠い場合や、返却予約が埋まっている場合にディテンションが発生する。倉庫での荷卸しが遅れることも同様の原因となる。
防げる対策
本船到着前に書類を送付する。 オリジナルB/Lを事前にクーリエで送るか、可能であればサレンダーB/L(Surrendered B/L)や海上運送状(Sea Waybill)を利用して、待ち時間を完全に排除する。L/C決済以外では検討する価値がある。
到着前に通関書類を確認する。 本船が接岸した後にエラーを発見すると、すでにカウントが始まっている。出荷段階で検証することこそが、実質的なコスト回避につながる。
フリータイムを文書で残す。 口頭で合意した日数は紛争の種になる。見積書や契約書にその日数を明記させること。
ETA(到着予定日)に合わせてトラックを予約する。 到着予定が分かった時点で、後から慌てるのではなく、それに合わせた内陸輸送を確保しておく。
誰が支払うのか
インコタームズ(Incoterms)に従う。目的地ポート以降の費用を買い手が負担する条件(FOB, CFR, CIFなど)では、目的地でのデマレッジおよびディテンションは買い手の負担となる。
ただし、原因が売り手側にある場合は紛争が生じる。例えば、通関を遅らせるような書類送付の遅れなどだ。契約書で責任の所在を明確にしておくことで、こうした争いを減らすことができる。
まとめ
デマレッジはターミナル内で発生し、ディテンションはターミナルの外で発生する。どちらもフリータイム終了後に発生し、段階的に増額していく。見積もりを確認する際は、運賃と併せてフリータイムの許容範囲を必ず確認すること。
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